看板シート貼替 前編
2022年5月16日
約1年前に美浜サーキットさんの1コーナー看板に自社看板を出しました。
今回はこの看板のシート貼替えることで、いろいろと検証してみようという企画です。
目次
インクジェットメディアとラミネートフィルム
今回使用する材料は前回と同じこの組み合わせです。
3Mグラフィックフィルム IJ40-10R。
このメディアはインクジェットプリンターで作画する、屋内外サイン用途メディアで、平面および緩やかな2次曲面への施工が可能です。
耐用年数は3年の再剥離シートで、シートを剥がしたときにノリ残りがないため、定期的に告知内容が変わる看板や短期掲載時に使用されます。
プリント部分は屋外耐侯UVカットインクを使用。
3Mオーバーラミネートフィルム IJ4131
表面はIJ4131の組み合わせで、紫外線、湿度、酸素(オゾン)からの劣化を防ぎます。
ちなみにラミネートフィルムの表面には、ツヤありのグロスタイプとツヤなしのマットタイプがあり、サーキットの看板に使用するラミネートは光の反射を抑える効果のあるマットタイプを使用することが一般的です。
サーキットの1コーナーに全開で侵入するとき、看板の光の反射がドライバーの視界の妨げになっては危険なためです。
今回使用するラミネートは前回と同じ、3MIJ4131はグロスタイプ。光を反射させて光沢感を出すのが特徴のラミネートフィルムです。
前回のグロスタイプが光の反射をほとんど感じられなかったことで今回もグロスタイプを使用。
同じラミネートフィルムでデザインや配色を変えた場合、光の反射がどれほどかわるか検証します。
前回のシートを剥がす
美浜サーキットさんがお休みのため、高所作業車でコースに入り1コーナー看板前で作業準備に入ります。
前回施工した看板を見ながら、色あせや剥がれがないことを確認。
とてもきれいな状態の看板を見て、剥がすのがもったいない感を抑えて作業開始。
再剥離シートのポテンシャル
看板の大きさは、横10メートル、縦3メートル。
ノリ残りはなく剥離作業はスムーズです。
それほど力を入れることもなく、あっという間に看板の半分が剥がれました。
インクジェットフィルムIJ40-10Rは、塩ビシートの上に貼ると剥離の時にノリが残る場合があると聞いています。
たしかにシートを重ねて貼った2センチくらいのところにノリが残ってますが、板面にノリは全く残っていません!
高所作業車の可動範囲の関係で、看板の左側半分を先に3メートルの分割したシートを縦に1枚ずつ貼ります。
手慣れたものであっという間に左側半分を貼り終わりました。
高所作業車を移動し、右側半分の貼替作業に取り掛かります。
貼替作業は無事完了です。
剥離を行った検証
・掲載期間は約1年
・色あせ:まったくありません。
・剥離における作業性:シート重ね部分にノリ残りはありますが、板面のノリ残りは全くありません。
少し力を入れないとシートは剥がれませんが、作業性としては問題ありません。(看板面積が広いとそれなりに疲れますが。。。)
総評:作業性もよく短期貼替(約1年)にはとても適した材料と実感。塩ビに対しノリが残りやすいため、広告掲載の上貼りはおすすめしません。
グロスタイプのラミネートフィルムの検証
つぎにグロスタイプのラミネートフィルムによる光の反射が、どのようなものか様々な角度から検証します。
看板のシート貼替 後編へ続く
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